ケースだけが手元にあって、ずっと無くしてしまったのかと探し続けていたのだけれど、思っていたより身近にあったのでした。

 幅広くお洒落な仕事している人のコンピアルバムなのだけれど、この最近の風潮にわりとコビコビだと思えなくもない選曲の数々は、やはり飽きがこないし、耳なじみが良いもの。

 こんなふうに、何の衒いもなく、ただ身近にあって大気のようで、身近に無いと恋しくなる、
 大切な人にとって、自分がそういうオンガクになれれば、などとぼんやり思ってアイスカフェオレを飲む、たまのお休みの夕暮れ時。
 北欧風/シンプルモダンなリビングルーム。
 そこにちょっぴり未来感をプラス。
 
 住空間にあわせたBGMコンピレーション。

 未来住宅でのスタイリッシュな時間がテーマ。

 こういうへなちょこなコンピ、わりと好きです。
 へなちょこに見せかけて、おかしなこだわりがあるところも。
 …あれれ?わたしってば、要は、
 こだわり好き…?

 ふわふわで ダルダルで ピコピコで キラキラ。
 いやあ、こんな擬態語でしか、このおもしろかっこよさは語れないのね。
m-flo 矢島正明 Patrick Harlan melody. 山本領平 AI 日之内絵美 Rum Bloodest Saxophone Dragon Ash CD エイベックス 2004/05/26 ¥3,059 あまりにもゴージャスでスペクタキュラス。そんなアーティストとのコラボーレーションの数々を収録した3rdアルバム。Dragon Ash、クリスタル・ケイ、CHEMISTRY……。どんなアーティストとでも融合可能、しかも、まったく新しいスタイルの音楽をどんどん生み出していく。その柔軟性と音楽性の広さ、そして、「いろんな人と音楽を楽しみたい…

 このタイトル、最初にみたときは、KOJI1200(テイトウワ+今田耕司)の「ナウ・ロマンティック」を思い出した。…全く関係ないけど。

 坂本龍一とのコラボが気になったので買ってしまった。

m−floってやっぱりかっこいいなあ、と。
 楽しそうにやってるところが、きっと。
 暖かい花曇りの日。
 川沿いの桜並木を見ながら、ドライブに出かける。
 こんなときの選曲は、フリッパーズとか、スーパーカーとか、そういうのが似合う気がする。
 そんなわけで、コーネリアス。しかも、ソロファーストアルバムでひた走る。

 でもこれ、10年前なんだね〜。
 そりゃあ思春期の思い出よね。
 私にパーフリを仕込んだ、当時の友人ユキちゃんは、
 「やっぱり、パーフリといえば小山田くんなわけ。小沢くんこそが渋谷系の王子様っぽく言われて売れてるけどさ、違うんだよ。」
 なんて熱く語ってくれて、私はなけなしのお小遣いからこのアルバムを買ったのだった。田舎の女子中学生が「〜くん」なんていいながら(彼女は『ファンは”くん”付けで呼ぶモノだ』と断言していた)、しかも渋谷系について語っていたことが、妙におかしく思い出される。

 10年も昔な感じがしない、名曲揃い。アレンジも構成も巧いと思う。マイ名盤・決定。

「小山田くんはパレードが好きな感じ。ラブパレードもそうだけど、フリッパーズでもサンバパレードとか」
 と私が言うと、

「小山田圭吾はなんというか、夏休みが好きだよね。しかも最後の10日間の感覚をずっと楽しんでいるというか。休みが続くけど、その終わりは感じた上で。」

 そうコメントした人が居た。
 なんだか合点がいってしまって、二人で笑った。

 その人とは以前にも、スーパーカーのことで、
「天気の良い日曜日の午後が似合うよね」
 と話したことがある。

 結局のところ、私がこんな日にドライブ曲として選ぶのは、「終わり間近な予感のあるお休みだけど、積極的に何かするでもなくただdullな感じ」という曲ばかりで、それは恐らくこんなぽっかり空いた平日のお休みを満喫できるのはもう残り僅か、という私のモラトリアム時代の終焉が差し迫っているから。

 パレードは続く どこまでも

 サンデーピープル見習って いざサンデーライフ

 パレードは終わるよ いつの日か

 …おっと、途中にスーパーカーが混在したけど、まあいいか。
 要はそう言う気分なの、わたし。

 さて、
 
 見晴らしのいい場所へ・・・・・動こう。

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