わたしの仕事先の秘書さんは、ちょっと乙女チックなスーパーーオールドミスで、普段はとっても優しいいい人なのだが、数年前から更年期障害の影響なのか、気分や仕事ぶりにムラがあり、ときにわたしたちを苛立たせる。
その乙女チックぶりとは、なんというかローラアシュレイというか、赤毛のアンというか、そういう感じ。
先日、職場の先輩の結婚式があったのだが、その際の彼女の衣装は、ひとフレーズで言うと「田舎のちょっとした難事件もロッキングチェアに座って編み物をしたまま解決しちゃう感じ」であった。これには同席していた数人の力強い同意を得た。袖の膨らんだブラウス、ふくらはぎ途中迄のスカート、同じ生地のケープ、小さく丸いレンズの眼鏡…それはミス・マープルだった。
そのマープルがこの間、前日の新聞を見ながら、
「あらーッ、下妻物語って昨日だったんだ〜。観ようと思ってたのに忘れちゃった?。」
なんていうものだから、なんだか無視しがたいではないか。
今更だけど、好きな服も、好きな音楽も、好きな本も、好きな食べ物も、どうしたってその人の輪郭を浮かび上がらせてしまう。普段人前では、好きなものを語ることは難しい、恥ずかしいから。
でも、桃子もイチゴも恥ずかしくない訳ですよ。好きなお洋服を着ていて幸せなのですよ、表現していることに自信を持っているわけですね、それが二人の仲の良さっていうか。
わたしは先端でも末端でもないテキトーな服を着て、それも一日のなかで30分程度しか着ていなくて、一日のほとんどはユニフォームに身を包み、なるべく自分らしさから遠いところに身を置く日々である。だからこそ、ちょっぴり自分の衣装に自信を持っている人に、羨望と微妙さを感じざるを得ない、のが本音なところ。
衣装は意匠の異称なんじゃないか、って少し思った。なんつって。
その乙女チックぶりとは、なんというかローラアシュレイというか、赤毛のアンというか、そういう感じ。
先日、職場の先輩の結婚式があったのだが、その際の彼女の衣装は、ひとフレーズで言うと「田舎のちょっとした難事件もロッキングチェアに座って編み物をしたまま解決しちゃう感じ」であった。これには同席していた数人の力強い同意を得た。袖の膨らんだブラウス、ふくらはぎ途中迄のスカート、同じ生地のケープ、小さく丸いレンズの眼鏡…それはミス・マープルだった。
そのマープルがこの間、前日の新聞を見ながら、
「あらーッ、下妻物語って昨日だったんだ〜。観ようと思ってたのに忘れちゃった?。」
なんていうものだから、なんだか無視しがたいではないか。
茨城県・下妻に住み、ぶりぶりのロリータ・ファッションに身を包んだ少女・桃子(深田恭子)がヤンキーのイチゴ(土屋アンナ)と出会い、数々の騒動に巻き込まれながらも強力な生き様を貫く、嶽本野ばら原作のハイパーパワフルな乙女たちの純情物語。 「私はマリー・アントワネットの生まれ変わり」という発言をしたフカキョン嬢をTVでみた監督が…
今更だけど、好きな服も、好きな音楽も、好きな本も、好きな食べ物も、どうしたってその人の輪郭を浮かび上がらせてしまう。普段人前では、好きなものを語ることは難しい、恥ずかしいから。
でも、桃子もイチゴも恥ずかしくない訳ですよ。好きなお洋服を着ていて幸せなのですよ、表現していることに自信を持っているわけですね、それが二人の仲の良さっていうか。
わたしは先端でも末端でもないテキトーな服を着て、それも一日のなかで30分程度しか着ていなくて、一日のほとんどはユニフォームに身を包み、なるべく自分らしさから遠いところに身を置く日々である。だからこそ、ちょっぴり自分の衣装に自信を持っている人に、羨望と微妙さを感じざるを得ない、のが本音なところ。
衣装は意匠の異称なんじゃないか、って少し思った。なんつって。
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