『ラッシュアワー』でハリウッド進出を果たした後の、ジャッキー初の恋愛アクション・コメディー。監督ビンセント・コク、共演は今やトップ女優の1人であるスー・チーや、永遠の色男トニー・レオンという異色の組み合わせで、ジャッキー映画の新境地を見事に切り開いている。
「確かに彼はすばらしいアクションを持っているよ。でもアクション俳優であるジャッキーには、恋愛なんて演じられないのさ」
と、本当にハリウッドスターあるいはその関係者、あるいはデーブ・スペクターあたりに言われたかどうかは定かではないが、わたし的にはジャッキー渾身の一作であると同時に、ジャッキーの魅力を余すところなく注がれているといっても過言ではない。(と思っている)
ジャッキーがもともと持ち合わせているものはそのアクションの華麗さだけではない、コミカルさ(小道具の使い方含め)ももちろんだが、主人公はたいてい一度は敵キャラによって挫折を味わされ、それをラストに向けて克服していくものであるが、この『ゴージャス』については最初からラブコメモードである。
しかも、はじめのジャッキーが、いきなり向かうところ敵なしの拳法家&ヒルズ族なみのヤンエグという人物設定なのも意外性充分だ。
そんなジャッキーがどんな恋に落ち、どんな恋の駆け引きをして、または挫折して、そうして彼が何を選んで強くなり、何かを手にしていくか、そこら辺がみどころかと思う。
そしてそれをとりまくすべてのキャラ(敵キャラも!)が実はいい人、というのもこの映画が安心するところだろう。
っていうか、この映画見るたびに、トニー・レオン見たいなオカマの親友がほしくなるのです。
その一見かっこ悪いかもしれないかっこよさ(基本的にわたしのツボであるが)、それがジャッキーの基本的魅力であり、そんな彼が恋に落ちて、かつアクションも見せてくれるのだから、こんなにお得な映画はないじゃないか、と思うんですけど、どうですかねー。
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